家の売り方は4つ!最適な売却方法を紹介

2024年02月05日

所有している戸建やマンションを売却する場合、状況に合う売却方法を選ばないと損をしてしまうことがあります。

 

後悔しないためにも、初めて不動産を売る方に向けて、家の売却方法とその選び方について、分かりやすく説明します。

 

最適な売却方法がわからないという方や、売却の理由による自分の状況に合う売却方法を知りたい方、家を少しでも高く売るコツを知りたい方に、ぜひ読んでいただければ幸いです。

 

 

 

||家を売る方法は4パターン||

 

家の売却方法には大きく分けると、「仲介(媒介)」「買取」「リースバック」「任意売却」の4パターンがあります。

 

それぞれを見ていきましょう。

 

 

◆仲介の特徴

 

仲介とは、家を売却する際に一般的に用いられている売却方法です。家を売りたい売主が、不動産会社に売却を依頼をして一般の人から買い手を探してもらい、不動産会社の「仲介」によって売買が成立します。

 

仲介での売却の大まかな流れは、次のとおりです。

 

・売り手が不動産会社に売却を依頼する

・媒介(仲介)契約締結後、不動産会社が売り出しを行い買い手を探す

・買い手が見つかれば不動産会社の仲介により売買契約を結ぶ

 

 

次に、仲介による売却方法のメリットとデメリットについてくわしく説明します。

 

仲介のメリット

 

仲介のメリットは、少しでも高く売れる可能性があることです。売却を依頼した不動産会社による売却活動を通して、高値で買ってくれる買い手が見つかるチャンスが多くなります。

 

また、売り手が売出し価格を決めることができるため、売却したい希望価格を伝え、打ち合わせのうえ価格設定をして売りに出すことも可能です。

 

これらの理由から、仲介で売却すると、取引相場価格に近い額で売れる可能性が高くなると言えます。

 

 

仲介のデメリット

 

仲介のデメリットは、いつ売れるのかわからないこと、そして手間がかかることです。

いつ買い手が現れるかがわかりません。

売出価格や売却時期によってすぐに現れることもあれば、なかなか現れないことも考えられます。

そのため、仲介で売却する場合は、売り出し価格を決める基準となる相場価格を知ることが重要です。

 

また、売買契約が成立した際は、不動産業者へ仲介手数料を支払う必要があります。

 

 

◆買取の特徴

 

買取とは、不動産会社や買取業者に、家を直接買い取ってもらう方法です。仲介とは異なり、買い手を探す必要はありません。

 

買取で家を売る流れは、次のようになります。

 

・不動産会社や買取業者に買取額の見積もりを出してもらう

・条件が整えば不動産会社と売買契約を結ぶ

 

 

買取のメリット

 

買取のメリットは、手間がかからないこと、そして早期に現金化できることです。

不動産会社にもよりますが、目安として最短で数日、通常でも2~3週間程度で現金化できます。

また仲介と違い、インターネットやチラシなどに情報が載らないので、周囲に知られずに売却することが可能です。

 

 

買取のデメリット

 

買取のデメリットは、仲介よりも売却価格が安くなってしまうことです。

エリアや物件にもよりますが、相場価格のおおよそ7割(70%)ほどになる場合が多いです。

そのため、メリットとデメリットをよく考慮のうえ、買取を選ぶことが大切です。

 

 

◆任意売却の特徴

 

任意売却とは、多額の住宅ローンが残っていて、家を売ったとしても売却額ではローンを完済できない「オーバーローン」の場合に、家を売却する方法です。

住宅ローンを借りている金融機関から承諾を得て、住宅ローンの完済なしで抵当権を外してもらってから家を売りに出します。

任意売却後、住宅ローンを完済しきれなかった分は、続けて支払っていかなければなりません。

 

任意売却の大まかな流れは、次のとおりです。

 

・任意売却の取り扱いをしている不動産会社に任意売却の相談をする

・不動産会社が金融機関に交渉して抵当権を外してもらう

・売却活動を開始して買い手を探す

・買い手が見つかれば売買契約を結ぶ

 

 

次に、任意売却のメリットとデメリットについて詳しく説明します。

 

 

任意売却のメリット

 

任意売却のメリットは、住宅ローンが残っていても売却できる点と競売になってしまう場合よりも高く売却できることが多い点です。

住宅ローンの遅延が続くと、最終的に裁判所によって強制的に家が売却され、貸した金融機関がお金を回収します。これが競売です。

 

競売はオークション形式で行われ、家の落札価格、つまり売却価格は、仲介の約5〜6割程度になる場合が多いです。

 

一方、任意売却であれば時間的な余裕はないものの、相場の約70〜80%という競売よりも高い額で売却することが可能です。

 

 

任意売却のデメリット

 

任意売却するには住宅ローンを遅延・滞納していることが必須条件となります。

そのため、信用情報機関のブラックリストに登録されてしまう点がデメリットです。

ブラックリストに載ると、現在使っているクレジットカード等はもちろん使用できなくなり、また、最低でも5年間は新たなローンが組めません。

 

 

 

◆リースバックの特徴

 

リースバックは買取の一種で、不動産会社やリースバック会社に家を買い取ってもらい、そのあと賃貸借契約を結ぶことで、売却した今の家に賃貸として住み続けられるという売却方法です。

諸事情により金銭が必要だけれど、子供の学校や勤務場所、また馴染みのある場所に住み続けたい等の理由から、転居したくない場合に適しています。

リースバックの大まかな流れは、次のとおりです。

 

・不動産会社にリースバックでの売却を依頼する

・条件にあったリースバック業者を探してもらう

・条件が整えばリースバック会社と家の売買契約を結ぶ

・売買契約と同時に賃貸借契約を結ぶ

 

 

リースバックのメリット

 

リースバックのメリットは、家をすぐに現金化でき、さらにそのまま住み続けることができるという点です。

また、同じ家に住み続けられるので、お家を売ったことが周囲にバレないというのもメリットの1つになります。

引越や子供の転校なども必要ありません。

 

 

リースバックのデメリット

 

一方、デメリットは、売却価額は仲介での約7割(70%)ほどの価格になる点とその後は家賃を支払う必要がある点です。

また、賃貸契約の内容が定期借家契約だと、数年で退去が買い戻しかを選ばなければなりません。

さらに、将来買い戻す際は、売却したときの金額よりも高くなります。

 

 

 

||家を売る目的や理由に合った売却方法を選ぶ||

 

4種類の家の売却方法がわかったところで、次に、家を売る目的や理由に合った売却方法の選び方について説明します。

 

できるだけ高く売却したいなら「仲介」

 

家やマンションを売却する際、一番多く利用されている方法が「仲介」です。

仲介での売却する相手は一般の消費者で、不動産会社が、売り手である「あなた」と買い手である「あなたのお家が欲しい人」とをつなぐ手伝いをしてくれます。

無事売却することができたら、不動産会社に報酬として「仲介手数料」の支払いが必要です。

急いで現金化する必要がない、住宅ローンが残っていない(または売却代金で完済できる)といった場合は、少しでも高く売れる仲介での売却がおすすめです。

 

 

できるだけ早く手間をかけずに売却したいなら「買取」

 

これは不動産会社や買取業者でが買い手となって、直接、家やマンションを買い取ってくれるという売却方法です。

買取を利用すれば、買い手を探す手間や時間がかからないため、すぐに不動産を現金化したい方や周囲に知られずに売却したい方におすすめです。

買取を成功させるためには、信用のおける不動産会社、買取業者を見つける事が最も大切です。

 

 

住宅ローンを返済できない場合は「任意売却」

 

現状の住宅ローンの支払いがきつい方、残債がたくさん残っていて、家を売却した代金で支払いきれない見込みの場合は、任意売却で売却します。

売却しても住宅ローンがすべて返済できないオーバーローンの方や、住宅ローンを現金で一括返済できない方は、任意売却という方法でしか家やマンションを売却することができません。

 

任意売却とは、不動産会社が金融機関と交渉して、ローンが残っている状態のまま抵当権を外してもらい、売らせてもらう方法です。

すべての不動産会社が任意売却を取り扱っているわけではないため、任意売却を取り扱っている不動産会社を探す必要があります。

 

 

売却しても住み続けたい場合は「リースバック」

 

家を売ったお金が必要だけれど、家を売ってもこのまま同じ家に住み続けたいという方には、リースバックがおすすめです。

リースバックとは、次のような売却方法になります。

 

・住んでいる物件をリースバック業者が買い取る

・売却代金を一括で得る代わりに物件はリースバック業者のものになる

・リースバック業者から物件を借りることで、そのまま住み続けることができる

 

買い手は、リースバック業者やリースバックを取り扱っている不動産会社です。

お家を買い取ってもらい現金化したあと、毎月賃料を支払うことで賃貸として住むことができます。

 

 

||家を高く売るコツと損をしないための注意点||

 

最後に、はじめて家を売る場合でも損をしないための注意点と、少しでも高く売るコツを説明します。

これは、4つの売却方法、どれで売却した場合でも欠かせないポイントです。しっかりと確認しておきましょう。

 

 

相場額(相場価格)を調べておく

家やマンションなどの売却が決まったら、まず、いくらくらいで売れそうかといった「相場額(相場価格)」を調べておきましょう。

相場価格を知らないと、不動産会社選びの際、高い査定額を出してくれたところを選びがちです。

しかし、相場よりも高すぎる査定額を基準に売り出しても、買い手がなかなか現れないばかりか、最終的には大幅な値下げをすることになり、結局は損をしてしまうかもしれません。

そうならないためにも、不動産会社に査定を依頼する前に、自分で相場価格を調べておくことがおすすめです。

 

 

目的に合った売却方法に強い不動産会社に依頼する

 

どのような売却方法であっても、家やマンションの売却で損をしないためには、目的に合った売却方法に強い不動産会社を見つけることが大切です。

買取で売却したい場合は買取を得意とする不動産会社、任意売却したい場合は任意売却の実績が豊富な不動産会社を選ぶようにしましょう。

不動産会社選びの際は、「売却実績」が豊富にあるかも重要になります。

 

 

 

いかがでしたか。今回の記事では、家を売却する方法の4パターンと、売りたい場合の状況別にどれがおすすめかを解説しました。少しでもお役に立てれば幸いです。